大野一雄特集 現代詩手帖9月号
現代詩手帖9月号、大野一雄特集、白石かずこの作品『不死鳥が住んでいる』に心惹かれた。
先日、8月8日、相模原メイプルホールで行われた、詩とジャズのアニヴァーサリーで、大野一雄の魂と踊ったと、書かれている。
舞台の上で、高らかな白石かずこの詩のリズムに合わせて、大野慶人の指人形が踊る。
確かに、その傍らに、あやしくも、初々しく、手のひらを広げて、踊っている大野一雄の魂の気配、を感じた。声は、届き、広がる。
目に見えないもの、死者たちの力が、ことばによって、現され、蘇る。
“この世は たいしたことはない”と
おっしゃりようだし トランペットをきくと
急に 立ちあがろうと 空をつかむそぶり
大野一雄は 八月八日相模原メイプルホール
で 久しぶり踊られた 不死鳥になり
白石かずこ『不死鳥が住んでいる』
あの時、あの瞬間、を共有できた、幸運に感謝。
大野一雄の魂よ。どうか、安らかに。
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