音楽ノート
ベートーベンの音楽ノートより。(小松雄一郎訳・岩波書店)
この世でなすべきことは、たくさんある。すぐになせ!
*
ハーモニーの構成に適した第一節の発見。
*
耳の器具が旅行の使えるようになったら、旅行しよう。おまえは、おまえと人々と全能なる神々のために旅行しなければならぬ。そうしてのみ、おまえのなかに閉じ込められ、じっとさせられているものを、もう一度すべて展ばすことができるのだ。一小さな庭一小さな礼拝堂一そのものなかで万能なる神、永遠なるもの、無限なるものをたたえる歌が作曲され、演奏される。
*
静寂の自由は最大の富だ。
*
書物と楽譜全部は小さな置く場所をつくって一番奥の部屋に置く。
*
内と外との平和に関する祈念。
生活と芸術。そのはざまで揺れ動く、スピリット。ひとつひとつの言葉は、ベートーベンの人生という名の楽譜だ。
時に、哀切な調べ、歓喜、そして苦悩の中に花開く、力強い音楽がある。
« 若葉、こんにちは | トップページ | ドルフィンのように »
「音楽」カテゴリの記事
- かたつむり(2011.01.23)
- 淺山泰美 ライアーの音色(2010.11.05)
- 音楽ノート(2010.07.18)
- 音楽療法(2009.10.07)