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2010年4月27日 (火)

カロッサの光

 透明な光を感じる、ことばの贈り物。

 カロッサの詩。

 

 河辺の森に隠されていた

 

 河辺の森に隠されていた

 朝の太陽。

 私たちは岸から突き進んだ。

 太陽も水中に飛び込み、

 流れのうえで私たちの

 煌めく同行者になった。 (カロッサ詩集 田口義弘 編・訳 小沢書店)

 

 私たち、とは、少年たちだろうか? 

 光に煌めく少年たちの黄金色の髪、水に濡れた肌が、鮮やかに見えてくるようだ。太陽の生命力、と共に、水の行方をたどっていく。

 さわやかな、生の喜びと、静謐なエロティシズムが漂う。

 ページから、跳ね上がる水しぶきを頬に感じた。

 閉じれば、不意に日常の、微粒子。

 ページを開く、閉じる、一瞬の狭間に、異世界の光が、眩しく光る。

 その一瞬の為に、生かされる、心がある。

 ことばの「美」に触れるひと時。

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